細かい話を続けます…
《終日》、《ひねもす》って朝から晩までってことですよね、普通の辞書では。つまり、ある期間を指します。
でもって、スケジューラーソフトでよく見かける用語でもあります。日時指定欄の横に《終日》っていうチェックボックスがあって、チェックを入れると、日付だけで時刻は指定しなくなったりします。
ところで、日付は、期間を指さない場合があります。…あると思います(^_^;)
次の2つを比べてみます:
- バレンタインデーは2月14日だ。
- バレンタインデーは2月14日0時0分から2月14日23時59分までだ。
後者が《終日》っぽいですが、「バレンタインデー」を後者のようには言わないですね、普通。違和感があります。
この違和感の中身を探ってみます。
例えば、またまた《タイムゾーン》。バレンタインデーは、世界中どこへ行っても2/14です。日付だけで時刻を言わない場合は、「タイムゾーンに縛られない」感が少ない気がします。言い換えると、時刻まで指定されると、「タイムゾーンに応じて換算しなくちゃならない」感が増す気がします。…どうでしょう?
じゃ、これは?
- 正月は、日本では1月1日だ。
- 正月は、日本では1月1日0時0分から1月1日23時59分までだ。
わざわざ「日本では」と但し書きする意味が、前者では習慣・文化の差を示唆してる気がします。旧正月を祝う地域もある、など。後者では、タイムゾーンを示唆してる気がしませんか?(^_^;)
もう一つ、《空き時間》があるのかどうか。これはどうです?
- バレンタインデーは2月14日だ。でも、会議を入れることができる。
- バレンタインデーは2月14日0時0分から2月14日23時59分までだ。会議を入れる余裕はない。
「バレンタインデー」という件名が邪魔かも。これでどうです?
- 2月14日は○×△※◆だ。でも、会議を入れることができる。
- 2月14日0時0分から2月14日23時59分まではΣ¶♪■◎だ。会議を入れる余裕はない。
ある事柄に日時、特に大きな単位の日時を指定したときに、その単位となる時間幅の期間を指定したわけではない、場合があります。…なんと!小難しい表現(^_^;)。《日》、《月》や《年》を、あたかも大きな《点》であるかのように言うことが、日常の生活ではあります。微妙な違いですが。他の例では:
- 2009年は横浜開港150周年だ。
- 2月11日は建国記念の日だ。
祝日だけでなく、祝月、祝年、祝decade、祝世紀だってあるかも、ってことですね。
これの実用上の違いは、その期間に《空き時間》があるかどうかでしょう。以前、ToDoとスケジュールに代表される事柄の違いを書きました。あれと似ていると思います。
でもって、《終日》ということばは、朝から晩まで隙間なく何かをしている、何かの状態になっていることを指します。つまり、空きがない。ということは、《終日》という用語が不適切な場合がある、と思うのです。
…でも、まあ、いまさら逆らっても、な。《終日》は、スケジュールソフト業界の標準用語になってしまってる気がします。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。